35からフランス語!

パリにはまり、急遽フランス語を身につけることにしました。目標は「ストレスなくコミュニケーションできること」ですが、どこまで、やりきることができるのでしょうか…

(書籍)ロシア語だけの青春 ミールに通った日々

 

試験が終わるまでお預けにしていた書籍をようやく読めたので、

感想および覚書を書いておきます。

 

この本に描かれているのは、

2013年まで代々木にあったミール・ロシア語研究所という

日本人のご夫妻がやっていたロシア語学校に

ロシア語に魅せられた、当時高校生だった黒田龍之助先生が

入学し、みっちりしごかれ、ご自身も相当な努力をなさって

ロシア語を身につけていく…という回想録です。

 

ミール・ロシア語研究所という学校は、

ロシア語に関わっている方々の中では有名な学校だったようで、

その学校の記録として貴重な内容なのだと思いますが、

私にとっては、一つの外国語を身につけるとはどういうことか、

身につけるためにはどういう方法や情熱が必要か、

それらが詳細にわかる本で、ものすごくためになりました。

 

特に、「音を作る」= 正しい発音をどんな場面でもできるようにする。

ことをされており、その過程や結果として、必ず暗唱させるというのが

とても印象的でした。

 

きっちりと発音矯正をし、その発音で暗唱をしなければ、

話せるようにはならない。

 

その部分を読んで、私も強烈に、

「自分もフランス語の音を作りたい!」と思いました…

 

さらに、フランス語学習を始めてから

疑問に思っていたことの一つに、答えをいただいた気持ちです。

やはり、暗唱しないと(からだに染み込んでいないと)

話したり書いたりする時には使えないのですね。

(作中、黒田先生もそう気づかれる場面があるのです)

 

また、ロシアに語学留学することもなく、

日本人の先生からみっちり習って暗唱することで

ロシア語を習得し、ただ話すだけにとどまらず、

ロシア語を教えたり、通訳の仕事までできるようになる

黒田先生の姿に大変触発されました。

 

他にも色々と、心に残った部分があり、

今後の自分の勉強に活かしたいと考えているので、

覚書として残しておきます。


・ネイティブと同等の発音を目指さない。

   (発音矯正の本質はここにある)


・発音はネイティブに習うより、日本人の専門家から指導された方がいい。


・発音は、頭で理解するより体で覚える。(体育会系〇〇語を目指す)


・ミールで行われる授業内容

独習用の教科書を使っての

① 基本例文と応用例文の発音

②単語テスト

③口頭露文和訳

④口頭和文露訳

⑤質問と答え

⑥次回の単語の発音


 ・効果がある授業回数は、週に2回。

   (週に1回なら2年以上続けること)

     予習復習を入れて毎日の猛練習が必要。

     なお予習とは暗唱するまで発音練習するのこと!


・外国語教育においては、暗唱はかかせない。

   暗唱してこなかった学習者の外国語は、底が浅い。

  (日本語社会で暮らしながらロシア語を身につけるのに、

      ほかにどんな方法があるというのか)


・外国語学習では、あるレベルに達すると、

    必ずまとまったテキストを読む練習をする。(訳読)

    話せるようにならないのは、訳読が悪いのではない。

   その後に暗唱しないからである。

   どんなテキストにせよ、訳出した後に口頭で、

   日本語から外国語へ訳す練習をすれば、必ず力がつく。

   和訳を確認した後で暗唱するのが勉強である。


・初級段階で質問は不要。

 

何語にせよ、外国語を学習している方には

ぜひお勧めしたい一冊でした!